比較で見えてきた!他のサービスにはないClubhouseの特徴
まだまだ話題沸騰中の音声SNS「Clubhouse」ですが、自分の身の回りを見ていると「友達と話すならLINE通話でよくない?」「実質ラジオでは?」などいろいろな声が聞こえてきます。
分からないものを理解するには別のものとの比較が有効ですので、この記事では似ている別のサービスと比較することでClubhouseを理解していきます。
前提:Clubhouseの概要
Clubhouseは非常に自由な使い方のできる音声コミュニケーションプラットフォームです。
- 1対1での会話 / 複数人での会話
- 知り合いとの会話 / 知らない相手との会話
- 少数人が多数に話すセミナー形式
など、さまざまな使い方が可能になっています。
比較方法
そんなClubhouseを以下の軸で各種SNSと比較していきます。
- コミュニケーション手段:テキスト、画像、音声などどんな手段を使ってコミュニケーションするのか
- クローズ度合い:家族や親しい友達内で完結するのか、それとも知らな人ともコミュニケーションを取るのか
- 匿名性:ユーザーが個人情報をどれだけ公開するのか
- アーカイブ性:ユーザーが投稿した内容がどれだけ残るのか
- 話題:そのサービス上で扱われるテーマはどんなものか
比較対象は共通点がありそうなTwitter、Facebook、Discord、Snapchatの4サービスです。
※ 各種SNSにはいろいろな使い方があり一概に特徴を断定することはできませんが、本記事では分析の都合上、ある程度割り切って特徴を区分しています。
Twitterとの比較
Clubhouseはよく音声版Twitterだと紹介されていますが、Twiitterとの類似/差異はどんなところでしょうか?
Twitterとの共通点は自由度でしょう。
どちらのサービスも、仲間内だけでクローズに使っても、興味や職業などを同じくする人とオープンにつながってもいい自由さがあります。
また、話題に関しては明文化されたルールも暗黙的なルールもなく、好きな事柄について自由に扱うことができます。
また、話題に関しては明文化されたルールも暗黙的なルールもなく、好きな事柄について自由に扱うことができます。
Twitterと差異があるところを見ていくと以下などが挙げられます。
- 音声以外のコミュニケーションが取れない
- 匿名性が低い(電話番号での招待制。本名で登録している人が多い)
- 会話はアーカイブされず、後で聴くことができない
Facebookとの比較
では次に巨大SNS、Facebookとの比較を見ていきます。
Facebookの特徴はなんといっても、多くのユーザーが名前と顔を公開して使うことです。
この匿名性の低さがあるため、つながる相手は主にリアルでの友人や知り合いがベースになり、話題もどうしても固めになっています(あまり主義主張が強いテーマや、万人受けしない趣味領域は扱いづらい)。
ClubhouseとFacebookには意外と共通点がなく、強いて挙げるとすれば、どちらも匿名性が低めという点ぐらいでしょうか。
Discordとの比較
次は少しマイナーかもしれませんが、ボイスチャットツールのDiscordと比較してみます。
Discordはオンラインでゲームをする際によく使われるコミュニケーションアプリです。
UIや使用感は若干Slackなどに近く、Clubhouseとは機能や思想の面で異なるところも多くあります。
UIや使用感は若干Slackなどに近く、Clubhouseとは機能や思想の面で異なるところも多くあります。
Discordは他のSNSと違い、音声通話をよく使うという特徴があり、ここがClubhouseと近いと言えそうです。
サービスの用途については、Discordはある程度狭くなっているのに対して、Clubhouseは以下のように、幅広く使えることが差異としてありそうです。
- 話題は幅広く、さまざまなテーマのルームが存在する
- 友達と話すだけでなく、同じ興味や業種の人と話したり、有名人の話を聞いたりできる
Snapchatとの比較
日本ではそこまで存在感がありませんが、アメリカなどでは若者を中心に非常に強い人気を誇るSnapchatと比較をしてみます。
Snapchatの最大の特徴はやはり共有した写真が一定時間で消える点でしょう。
これは他のSNSにはない特徴ですが、Clubhouseとは一致する特徴です。
これは他のSNSにはない特徴ですが、Clubhouseとは一致する特徴です。
Clubhouseは録音禁止になっており、セミナーなどを実施した場合でもそれがアーカイブされるようなことはありません。
これは一見非常に不便なようにも感じますが、聞き手の「見逃したくない!」というモチベーションを刺激しつつ、スピーカーには「記録に残らないなら少し踏み込んだ話をしようかな」とハードルを下げる効果があります。
これは一見非常に不便なようにも感じますが、聞き手の「見逃したくない!」というモチベーションを刺激しつつ、スピーカーには「記録に残らないなら少し踏み込んだ話をしようかな」とハードルを下げる効果があります。
それ以外ではClubhouseとの共通点はあまり見られず、Snapchatはあくまで友達間でのゆるく楽しいコミュニケーションに特化しているという違いが見受けられます。
Clubhouseの特徴
4サービスとの比較した内容をまとめると以下の通りです。
各サービスと少しずつ似ているところはあるものの、丸かぶりしているものはなく、Clubhouseが新しいポジションを取ろうとしていることがなんとなく見えてきました。
いいところ取りと言えるのかは不明ですが、「Twitterのような自由度」「Facebookのような非匿名性」「Discordのように音声中心」「Snapchatのような投稿の気軽さ」をもったClubhouseが今後どのようにユーザーに受け入れられていき、どんな進化を遂げていくのか今後も目が離せませんね。